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作成: 1998/11/11 西川 慶一
データ番号 :030081
デジタルX線画像診断システムの利点
目的 :デジタルX線画像診断システムの利点についての紹介
放射線の種別 :エックス線
放射線源 :X線管
応用分野 :医学、歯学、画像診断
概要 :
デジタルX線画像診断システムでは、従来のアナログ式X線写真法と異なり、センサー機能、画像表示機能、画像保管機能が別々の装置で実現されている。このため、患者の被曝低減が可能であること、画質改善や計測等の画像処理が可能であること、大量の画像データを少ないスペースで保管でき、容易に整理、検索が行えることなどの数多くの利点を有する。
詳細説明 :
近年、コンピュータ技術の進歩とともに、次々とデジタル画像診断システムが開発されている。これまでX線フィルムあるいは増感紙とX線フィルムの組合せを用いて得られていたX線写真(銀塩写真)法も、CR(Computed Radiography)システムの登場によってデジタル化が可能になっている。ここでは、一般的なX線撮影に関して、従来のX線写真法をデジタル化することによる利点について概説する。
1.アナログ式X線写真法
従来のX線写真法では、X線フィルムあるいは増感紙とX線フィルムの組合せを用いてX線撮影を行う。このとき、フィルムはX線あるいは増感紙からの蛍光に対するセンサーとして働く。次に、撮影済みのフィルムを現像処理し、得られたX線写真を観察して診断を行う。このとき、フィルムは画像表示機能を果たしている。診断が終わったら、そのX線写真を整理・保管するが、これは画像データの保管機能を果たすことに対応する。このようにX線写真法では、フィルムがセンサー機能、画像表示機能、画像データの保管機能の3つを同時に果たしている。このため、いくらセンサーとして感度やS/N(signal-to-noise)比に優れていても、得られる画像のコントラストが適正でなければ臨床的に有用とはいえない。いくらセンサーとして優れ、しかも適正なコントラストが得られても、短期間で変色してしまうようでは利用できないことになる。すなわち、3つの機能のバランスが重要で,それぞれの機能自体を最適化すればいいという訳にはいかない。最近、得られたX線写真の画像情報をフィルム スキャナーによりデジタル化することも可能になっている。これにより、画像の表示と保管については最適化することが出来る。しかし、最も重要な画像情報の取得については、X線写真法そのものであり、最適化する事は出来ない。
2.デジタルX線画像診断法
富士CRシステムは、従来のX線写真法をデジタルシステムに置き換えたものである。その設計思想は正にセンサー機能、画像表示機能、画像データ保管機能の3つを別々の装置で実現し、それぞれを最適化することにあった。現在では、CRシステム以外にも様々なデジタルX線画像診断システムが開発されているが、いずれのシステムでも図1に示すように、X線センサー、画像処理・表示装置および画像記録・保管装置は、それぞれ別個に構成されている。

図1 デジタルX線撮影装置の構成(原論文1より引用)
X線センサーとしては、蛍光体とCCD(Charge-Coupled Device)の組み合わせや揮尽性蛍光体板等が用いられている。また、次世代の2次元X線センサーとして開発中のフラットパネル型検出器もまもなく臨床応用される予定である。画像の記録・保存には、大容量の光磁気ディスク等が用いられている。このような構成によって、アナログX線写真法では得られない多くの特徴を持つようになった。そのいくつかを次に列挙する。
1) 患者の被曝線量を低減することが可能になる。
X線に対して高感度なセンサーを利用できるため、X線写真法よりはるかに少ないX線量でも画像が得られる。しかし現状では、X線量を少なくするとX線量子ノイズが増加し、画質が低下するので、格段に被曝線量を低減することはできない。よりX線利用効率の高いセンサーの開発が望まれる。
2) 画質改善や計測等の画像処理が可能である。
得られた画像情報は、CRT(Cathode-Ray Tube)ディスプレイ上で観察する。従来のX線写真法と同様に、写真にして観察することも可能である。いずれにせよ、画像情報を表示する際、画像をより観察し易くするため、濃度やコントラストを適宜調整することができる。また、輪郭線を明瞭にするなどの強調処理も可能である。画像上で距離、角度、面積などの計測を行うことも容易にできる。
3) 大量の画像データを少ないスペースで保管でき、容易に整理、検索が行える。
X線写真として保管する場合に比べて、コンピュータの外部記憶装置に保存すれば、保管スペースが少なくて済む。外部記憶装置は日進月歩で大容量化、高密度化している。今でも、1枚の記憶メディアの中にX線写真にして何百枚、何千枚分の画像情報を保存することができるが、今後さらに保存可能枚数が増加するのは間違いない。また、画像情報はデータベースソフトウェアで管理されるので、整理、検索が容易である。
上記以外に、暗室が不要である、画像データに経時的劣化が生じない、電話回線等を通じて画像データを遠隔地に伝送できる、といった利点もある。
コメント :
これからはデジタルの時代である。デジタルX線画像診断システムには、まだまだ潜在的能力が秘められているはずである。それらが1つ1つ実用化されていくことで、従来のアナログ方式に対する優位性はますます広がるであろう。ただ現状では、空間分解能に関してはアナログ方式に及ばない。しかしこの欠点は、将来的にはセンサー素子の高密度化等で解決されるであろう。
原論文1 Data source 1:
歯科用デジタルX線画像診断システム dixel
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販促パンフレット
キーワード:デジタルX線撮影法,digital radiography,X線フィルム,x-ray film,フィルム スキャナー,film scanner,X線センサー,x-ray sensor,画像処理,image processing
分類コード:030103、030401、030704
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